量子データフュージョン (Quantum data fusion)

入力データに、計算式を作用させて、結果を得る。 これが通常のデータ解析です。
一方、量子データフュージョンは、データを作用素として、その固有状態を探ります。

固有状態→データ→固有状態

量子系の特徴のひとつは、計算式が不要なことです。計算式を人間が考える必要がありませんので、 たとえそれが何のデータなのかを知らされなくても、データの本質を表す「固有状態」を得られます。 式を考える人間の能力に左右されません。

固有状態は、作用素から「計算」できるものではありません。それが固有状態であるか どうかを「検算」できるだけです。 だからこそ「本質」を表すことができます。

あるデータから「計算した」結果は、どう計算しようと、元データの射影に過ぎません。 しかし、 ある作用素に対して、固有状態であると「検算された」ものは、本質を共有する全く別種の 作用素に対しても、そのまま固有状態になる、という能力があります。 この性質をデータ解析に利用するのが量子データフュージョンです。

たとえば、自動車についての「消費者調査結果」と、国交省発表の「車種別燃費データ」と、各社ウエブサイト 上の「各車のコンセプト文」というように、データ形式が全く異なる複数のデータがあります。 このとき、それぞれの作用素に対する固有状態が、互いにとても類似している、という現象が起こります。

作用素の別例

固有状態は、作用素そのものではなくて、作用素の「本質的な」構造を表します。 作用素そのもの、つまり、それぞれのデータの間には、相似性はありません。 しかし、どの作用素も「自動車に関するの価値の構造」という本質的な構造を潜在的に共有しているために、固有状態は 似たものになります。

この性質を利用すると、数値データとテキストデータなど、異なる形式のデータを固有構造空間内で 統合できます。 両者を変換する式を考える必要もありません。データ同士が自ら連結してくれます。 これが、「量子データフュージョン」です。

株式会社クリエイティブ・ブレインズは、量子データフュージョンの数理基礎研究と、 実際の応用場面での、お客様からの受託解析業務を行っています。


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